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災害列島=日本のキーワードは「連携」

 日本はいつどこで災害が起こるか分からない「災害列島」です。2004年10月23日に発生した新潟県中越地震、2007年3月25日の能登半島地震、同年7月16日の新潟県中越沖地震、2008年6月14日の岩手・宮城内陸地震等、近年、震度6を越える地震が頻発しています。6436人もの死者をだした1995年1月17日発生の阪神・淡路大震災は、決して忘れることのできない痛ましい出来事でした。
 
地震の他にも、集中豪雨や台風等の様々な自然災害も頻発しており、核災害やテロリズム等の人為災害も、もはや人事ではない状況です。
 このような状況から、昨今、防災に関する様々な情報が流され、防災について考える機会は一時的に増えています。しかし、家庭内、組織内の枠を超えた議論はほとんどなされていないのが現状です。防災の最大のキーワードのひとつが「連携」であるにもかかわらず。

大切なのは医療福祉関係者と地域が共に考えること
 この状況を打開すべく発足した「安全安心医療福祉研究会」が「災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード」発足のきっかけとなりました。「安全安心医療福祉研究会」は、さまざまな分野の医療福祉従事者とそれ以外の人が「災害」について共に考えることを目的としていました。災害時の要援護者支援は、医療福祉関係者だけでは不可能だからです。
全国的な災害時要援護者の支援システムをつくるために
 2005年4月4日、本研究会により、新潟県中越地震で被災した高齢者総合ケアセンターこぶし園の「視察勉強会」が実施されました。こぶし園は、仮設住宅で暮らす高齢者の介護及び介護予防と健康増進拠点として「サポートセンター」を提案し、運営した組織です。「サポートセンター」では、臨床心理士による「心のケア」、ソーシャルワーカーによる「各種相談」等も行われ、センターは住民全員のコミュニティーの拠点でもありました。
 この取り組みに感銘を受けた視察参加者の中からあがった「全国どこで災害が起きても、こぶし園のような対応ができるしくみをつくろう!」という声から、平成17年8月23日「災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード」が生まれました。2006年12月には特定非営利活動法人格を取得、「特定非営利活動法人災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード」となり、東京都、新潟県、静岡県、埼玉県、三重県を拠点に、災害時要援護者支援をテーマとした活動を展開しています。
災害時要援護者支援の鍵は「広域連携」

 サンダーバードは、いつどこで災害が起きても、迅速かつ適切な要援護者支援を行うためのキーワードは「広域連携」だと考え、「災害福祉広域支援システム」を構築し、稼動に向けた調整を進めています。

1.支援ネットワークシステム
〜災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード災害福祉広域支援システム1〜
 「災害福祉広域支援システム」の主軸となるのは、人的支援・物的支援を福祉事業所及び医療福祉関係者の広域連携によって実現する「支援ネットワークシステム」です。
 人の生活を支える福祉の仕事は、災害時においても、中断することはできません。自らが被災者となっても、介護者は、可能な限り早く支援に復帰することが求められます。所属する施設の利用者はもちろん、それまで自宅で生活をしていた高齢者や障害者も避難所等でその支援を待つことになります。更に、被災したことにより心身に異常をきたしてしまった新たな要支援者も、彼らの助けを待つことになるのです。
 このような状況で、良質の福祉サービスを提供するには、被災地以外の福祉関係者やボランティアといった外部の支援が不可欠です。
 外部の支援を最大限に活かすポイントのひとつは、「地域のこと(地理・住民・習慣等)を熟知している被災地の福祉サービス提供者が、施設以外の人のために地域にでて活動し、彼らの施設を被災地以外の福祉サービス提供者や一般ボランティアが守ること」です。施設内の仕事はどの施設もほぼ一様なので、外部支援者でも容易に代行することができます。被災地の介護者は、所属する施設が守られていれば、安心して地域の支援に出動できます。
 これが、「支援ネットワークシステム」の基本原理です。サンダーバードは、このシステムを、全国の福祉事業者の安心に繋がるシステムに育てていきたいと考えています。
2.移動サポートセンターシステム
〜災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード災害福祉広域支援システム2〜
 「移動サポートセンターシステム」は、移動型の要援護者支援の拠点を被災地に届け、機能させるシステムです。移動サポートセンターには、2通りの役割をもたせる計画です。
 ひとつは、前述の「支援ネットワークシステム」によって被災地の施設に派遣される外部支援者の生活を支える拠点としての役割です。被災直後は、外部からの支援者の食や住を用意する力は被災地にはありません。自分の生活は自分で支える準備をして被災地に向かうことが支援者の鉄則であるとの認識から、私たちは、移動サポートセンターは災害時要援護者支援に必要な要素だと考えています。
 ふたつめは、「支援ネットワークシステム」により地域にでて活動できることになった福祉従事者を各避難所に送り届け、その支援をサポートすると同時に、避難所の要援護者の状況を的確に把握し「支援ネットワークシステム」本部等に伝達する役割です。その情報により、「支援ネットワークシステム」本部は、追加支援等、必要な調整を行います。
3.サポートセンター運営コーディネーター養成システム
〜災害福祉広域支援ネットワーク・サンダーバード災害福祉広域支援システム3〜
 本システムは、仮設住宅内の集会所を入居者の介護・介護予防・各種相談・地域交流等の機能を備えた福祉サービス拠点「サポートセンター」として機能させことを目的としたシステムです。
 先述したように、新潟県中越地震の際、長岡市操車場跡地の仮設住宅の集会所を活用してつくられた「サポートセンター」では、「通所介護」「訪問介護・看護」「配食サービス」を基本とするサービスが24時間365日体制で提供され、二次的な介護災害を引き起こさないための「介護予防」や、臨床心理士による「心のケア」、ケアマネージャーやソーシャルワーカーによる「各種相談」も行われました。
 この経験から、中越地震以降、仮設住宅内にはサポートセンターの機能をもった集会所が即座に造られるようになりました。しかし、それを運営する十分なしくみがないのが現状です。
 そこで、サンダーバードでは、サポートセンターの設置から運営までをコーディネーターとできる人材の養成を3番目の「災害福祉広域支援システム」に位置づけています。
                                                                            
代 表 小山 剛 高齢者総合ケアセンターこぶし園 園長
副代表 湖山 泰成 湖山医療福祉グループ 代表
副代表 友保 洋三 医師/医療法人社団誠和会白鬚橋病院
理 事 原口 義座 医師/国立病院機構災害医療センター臨床研究部病態・蘇生研究室 室長
理 事 小川 富由 国土交通省大臣官房審議官
理 事 青木 繁政 医師/青木重機運輸 代表取締役社長/東洋パラメディカル学院 学校長
理 事 白濱 龍興 医師/医療法人社団和光病院 副院長/元自衛隊中央病院 院長
理 事 黒田 裕子 阪神高齢者・障害者支援ネットワーク 代表
理 事 鍵屋 一 板橋区福祉部 部長
理 事 服部 敬人 伊藤喜三郎建築研究所設計部 課長
理 事 鶴巻 等 一級建築士事務所建築環境計画 代表取締役
理 事 櫻本 一幸 南アルプス市秘書課
理 事 石原 哲 医師/医療法人社団誠和会白鬚橋病院 院長
理 事 山崎 篤司 緑風荘病院 薬局長
理 事 川上 修 ながおか生活情報交流ねっと 理事
理 事 平野 尚美 福祉住環境コーディネーター
理 事 大川ひろ子 アリスの夢居宅介護支援事業所 所長
理 事 高橋 洋 練馬区環境まちづくり事業本部
都市整備部まちづくり推進調整課 管理係長
理 事 安土 宗孝 社会福祉法人射水万葉会法人本部 事務局長
理 事 西元 幸雄 社会福祉法人青山里会 副理事長
理 事 林 英克 四街道さくら病院 院長
理 事 蓮本 浩介 消防科学総合センター 客員研究員
理 事 細田 幸夫 税理士法人TMS 代表
監 事 大倉 久直 前茨城県立中央病院 院長
監 事 伊藤 行雄 湖山医療福祉グループ 顧問

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